ユニットバスだから暖かいとは限りません
先週のはじめは凍結で破損する現場に数多く対応しました。
その中で、ユニットバスの水栓が凍結破損した現場もありました。
凍結をしたという事は、ユニットバスの中がマイナス0度以下になったという事ですし、
その状態が長く続いて凍結破損をしてしまったわけです。
状況確認のため水栓の下側を開けてみると、風がビューっと入ってきました。
ユニットバスの下は土の土間になっており、基礎の換気口から入った風がユニットバスの下まで流れ込んでいます。
ユニットバスは構造上パネルの組み立て式になっており、ユニットバスの中から外に水が出る事は無いのですが、風は床下からユニット内に入り込んできます。
したがって、外が氷点下であればユニットバスの中も氷点下になります。
ユニットバスだから暖かいとは限らないというのは、そう言う事です。
そのため、当方ではユニットバスの下を完全にふさいで、
さらに床下の湿気を調整する珪藻土を敷きこむことにより、乾燥状態にします。
このやり方でユニットバスの下に風が入り込むことが無くなります。
実体験から言うと、床下に風が吹き込まなくなっただけで、水道の凍結はしません。
昨年末に完成したお客様のご自宅に先日邪魔しましたが、この寒さでも水抜きはしないそうです。
でも、凍ってません、とびっくりされてました。
「さすが」とお言葉を頂きましたが、長期不在にしない限り凍ることはありません。
(長期不在でも恐らく凍りませんが)
床下の寒さについては私自身が実体験がありますのでよく分かります。
7年ほど前にトイレリフォームをさせて頂いた方で、
「せっかくリフォームをしたのに凍る」とのご指摘があり現地に行くと確かに凍っていました。
凍っているのは水栓側のようです。と言う事はトイレ内が氷点下になっていると言う事です。
壁断熱と床断熱をしているのですが、普段は暖房は入れていませんでした。
現地について、トイレ周りを調べて、しばらく外に立っていたのですが、吹き付ける寒風で寒くてしょうがありません。
そして気が付いたのです。もしかして「風ではないか?」と。
リフォームした基礎はかつて増築をされていた部分で、基礎と土台の間は基礎パッキンで仕上ていました。
基礎パッキンとはこういうものです。
つまり、基礎と土台の間にゴム状のシートを挟み込み、このため基礎と土台の間に隙間が出来る事で換気口の代わりに通風を確保するものです。
基礎パッキンは浮いている部分全部が隙間になるわけですから、とても良く通風します。
しかし、冬でも北風がビュービュー床下を通るわけですから、本当に床下が寒くなります。
もしかしたらと思ってこの隙間を断熱材で埋めてみたら、凍結しなくなりました。
家の寒さは床下からと実感したのはこの体験からです。
水回りのリフォームではあるのですが、単に器具交換で終わるのではなく、
そのような付加価値もつけられると良いと考えています。
お客様の立場に立って考える事。簡単な様で難しいです。お家のお困りごとを理解して、最後の最後まで考え抜き、手をつくす。この人と出会えて良かったと感じて頂き、一生のお付き合いができるよう心掛けています。
« 建築恩師の新刊本 リノベーションの現場見学 »
店長日記
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|
« 11月 | ||||||
1 | ||||||
2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 |
23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 |
30 | 31 |