八戸市での沈下修正2
前回、八戸市で沈下している家の沈下修正工事をしていると書きました。
もう少し補足したいと思います。
今回の工事では、アンダーピニングという基礎下に杭を打つ工事をしています。
さて、この掘った穴をどう埋めるか。
普通に埋めたのでは隙間が多く空いてしまいます。
そんな事を考えていると職人さんが出してきたのは大きな寸胴。
これに、掘った土と固めるモルタルを入れて練ります。
実は今回はこれに地盤改良材を入れています。
なぜ地盤改良材を入れたかと言うと、土が思ったより砂質のため水分を多く含み、掘った後の方が体積が小さくなってしまったからなんです。
それを改良する材料を混ぜています。
そして、その材料を杭の所に流し込みます。
表面に空気が浮いてきているのは中の空気が抜けていると言う事です。
十分に固まってから、杭と一体になって家を支える訳です。
結局今回7本の杭を打ち込みました。
それぞれのところでどの程度杭を打ち込んでいるのかメモを取ります。
この仕事をして頂いている方々は、この仕事を専門で行っている方たちでした。
したがって、いろんな土と出会って、どうしたらいいかわかるわけです。
この場所の土は粘土質なのか、砂質なのか、その為に何を調整する必要があるのか。
建築士試験では、このような問題が出る事は無いですし、
建築士免許を持っている私には全くなじみのない知識なのですが、
この家の傾きの問題は、この土にある訳なのでこの事を知っておく必要があります。
家の傾きの理由はいろいろなのですが、まずその原因は水です。
ではその水がどこから来るのか?廻りをじっくり眺めながら考えます。
雨水が原因の場合もありますね。
今回は違いました。
そういったことを考え、職人さんと一緒に解決していく、リフォームは深いですね。
店長 北向秀幸